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ネット分断への処方箋

ネット分断への処方箋 ネットの問題は解決できる/田中 辰雄
2022年6月25日/246ページ
目次:二つの議論―倒すか、理解か 保守とリベラルについての覚書 学術的な、あまりにも学術的な フォーラム型SNS 炎上への対処 フェイクニュースへの対処 初期故障の時代―まだ20年しかたっていない あとがきに代えて―ヘイトスピーチと情報力の独占


 分断されたネットに関する問題の原因を特定しその具体的な対策を説明した本です。
 その問題とは人々が相互理解することなく、2つの陣営に分かれて攻撃しあうことに象徴されます。
 また、その具体策とは「過剰な情報発信力を抑制したフォーラム型のSNS」を立ち上げることだけなのだそうです。
 筆者の共著である「ネットは社会を分断しない」を併せて読むと理解が早いかもしれません。





 ネットの何がいけないのか? また、どのように「規制」しようというのでしょうか?
ネットが荒れる原因は(略)個人の情報発信力が強すぎる ためである。(略)中庸で穏健な議論がネットから消えてしまい、極端な意見だけが残ることになってしまう。(71ページ)
 極端な意見しか取り上げられない。ネット記事の見出しも似たようなものになっています。
 それは、そういう見出しでないと「クリック」してもらえないためです。
 個人の意見についても同様なサイクルが発生してしまい、極端な意見が蔓延します。
 




 そして筆者が提案する処方は、似たような意見を持つ人々が参加するフォーラムをつくるというものです。
フォーラムができると 中庸部分で議論 する人たちが現れる。したがって、保守とリベラル軸全体を覆うような言語空間ができる。(110ページ)
 そして、いわゆるエコーチェンバーが発生するのではないかという意見に対しては、AIなどに基づくものであり、個人の自由意思でそのフォーラムに参加するのであるから、意見の冷静な比較が可能だとしています。





 ここまで来ると「言論の自由」との兼ね合いをどのように調整するのかが問題になってきます。
このように強大な発信力は言論の自由には含まれない。言論の自由はどんな内容でも言いたいことは言えて、聞きたい人がそれを聞けること である。(224ページ)
 いわゆるヘイトスピーチへの処方箋として提案されています。
 言論の自由という権利と、聞こえない権利とを調整すべし、ということでしょうか?
 いずれにしても、権利の制限というのはいつも強烈な反応があるので、どのように取り組んでいくのかが課題となります。









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