fc2ブログ

スカートと女性の歴史 ファッションと女らしさの二〇世紀の物語

スカートと女性の歴史 ファッションと女らしさの二〇世紀の物語/キンバリー・クリスマン=キャンベル
2023年4月23日/312ページ
目次:デルフォス―女神のドレス テニス・スカート―大きな変革をもたらした服 リトル・ブラック・ドレス―制服の女性たち ラップ・ドレス―仕事のための服 ストラップレス・ドレス―ぎりぎりの女性たち バー・スーツ―戦後の女性改革 ネイキッド・ドレス―あえて裸を見せる大胆ルック ミニスカート―ファッション最後のフロンティア ミディスカート―国を分ける服 ボディコン・ドレス―アクセサリーとしての身体 スカートの未来


 スカートの歴史をみるとき20世紀に移り変わっていった「女らしさ」の表現が定義を知ることができると考える筆者が、おもにアメリカの女性のファッションが映し出す時代背景、価値観、ジェンダーの問題の変遷を解説しています。
 それだけでなく、20世紀のスカートの物語は、女性の移り行く運命、自由、願望をも描き出すといいます。



 1919年、スザンヌ・ランランというフランス人女子テニス選手がいたそうです。
衝撃的なまでに露出度の高い アンサンブル姿でウィンブルドン選手権に初出場した。(63ページ)
 それは半そでのVネック・ドレスにふくらはぎ丈のプリーツ・スカートで、ガーターは脚が窮屈になるからと、白のストッキングを膝上で丸めて留めています。
 本書にもその写真がありますが、「露出」している部分は腕のみで、現代のテニスの競技の光景と比較すれば、厚着としか言いようがない格好です。
西洋の歴史において、かつてここまで女性の足が露わになったことはなかったからだ。(65ページ)
 ストッキングでおおわれているとはいえ、シルエットが分かることさえ「衝撃」だったのですね。
 そして、これらの要素はたくさんの模倣品が生まれ、女性の普段着にも浸透したのだそうです。
 これは、いわゆる「インフルエンサー」の誕生、ファッション業界がそれに目を付けたということでしょうか。
 その証拠はこれです。
「スザンヌ・ランランが教える、テニスの着こなし術」という見出しで、彼女はアメリカ版『ヴォーグ』誌に(略)登場した。(76ページ)
 この見出しは現在のファッション誌に掲載されているものとほとんど変わりませんね。
 いまではスポーツ選手がファッション誌に登場するのは珍しいことではありませんが。



 そしてネイキッド・ドレスの流行について。
 2000年、ジェニファー・ロペスは胸元が大きく開き透けたシルクのドレス姿で、グラミー賞の授賞式に出席したそうです。
その姿はネットを文字通りクラッシュさせた。「当時、かつてないほど 人気の検索ワード となった」(略)(211ページ)
 しかし、当時は画像検索のツールがなかったため、グーグルは文字だけでなく画像を検索するためのツールを2001年に導入することになったのだそうです。
 そのドレスを見たいという要求があったとして、それを満たすためにはグラミー賞について掲載されているページを探すしかありませんでしたが、画像そのものの検索結果のみを表示してくれるツールがあれば、ダイレクトにそのドレスだけを見ることができます。
 ファッションと欲望が技術を加速させた、ということでょうか?



 流行には始まりだけでなく終わりもあるものです。
 ミニスカートが飽きられるとミディスカートに注目が集まります。
1970年(略)の『ウォール・ストリート・ジャーナル』紙は、(略)この「酷評されているにもかかわらず、盛んに宣伝されている」スタイルについてまとめた記事を書いている。(242ページ)
 女性たちからは安っぽい、野暮ったい、重苦しいといわれているにも関わらず、デザイナーは流行するといい続けていたのだそうです。
 それはなぜか。
というのも、ファッション業界はすでにそれに 多大な投資をしてしまっていた のだ。(242ページ)
 ファッションも産業としての一面があります。
 投資をしてしまった以上は回収しなければならず、ということは必ず「流行」させなければなりません。




スポンサーサイト



カレンダー
12 | 2024/01 | 02
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31 - - -
FC2
最新記事(T)
ストーリーブランディング100の… 2024/02/24
ブランディングが9割《ケーススタ… 2024/02/22
60歳からは脚を鍛えなさい 一生… 2024/02/20
ブレイクスルーブランディング 【… 2024/02/18
80歳の壁 2024/02/16
選ばれる会社になる!ブランディン… 2024/02/14
中欧の不死鳥 ポーランド不屈の千… 2024/02/12
涼宮ハルヒの憂鬱 2024/02/10
銀行を淘汰する破壊的企業(再読)… 2024/02/08
数値化の鬼 「仕事ができる人」に… 2024/02/06
図説 世界の外食文化とレストラン… 2024/02/04
ポーランドの歴史を知るための55… 2024/02/02
スカートと女性の歴史 ファッショ… 2024/01/31
ジェネレーティブAIの衝撃 【8… 2024/01/29
60歳からはやりたい放題 実践編… 2024/01/28
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

広告R
広告R
ブログ村PVランキング
プロフィール

ReadingBooks

Author:ReadingBooks
起きて、読み、走り、食べて、寝る。(※ 本などの写真・リンクは、Amazon.co.jpアソシエイト 及び Rakutenアフィリエイト を利用しています。)

ポチっとな
にほんブログ村 本ブログへ

人気ブログランキング
カテゴリ
死 (5)
UK (10)
USA (1)
酒 (8)
月別アーカイブ
広告R