fc2ブログ

日本語の発音はどう変わってきたか

日本語の発音はどう変わってきたか/釘貫 亨
2023年2月25日/242ページ
目次:万葉仮名が映す古代日本語音声―唐代音からの推定 奈良時代の音声を再建する―万葉びとの声を聞く 平安時代語の音色―聞いた通りに書いた時代 鎌倉時代ルネサンスと仮名遣い―藤原定家と古典文学 宣教師が記録した室町時代語―「じ」「ぢ」、「ず」「づ」の合流と開合の別 漢字の音読みと音の歴史―複数の読みと日本の漢字文化 近世の仮名遣いと古代音声再建―和歌の「字余り」から見えた古代音声


 昔の日本語の音声がどのような要因で、さらにどのような経過を経て現代語の音声に近づいたのかを明らかにする本で、まず冒頭において「録音機もない古代の発音がどうして分かるのか」という、当然に発生する疑問について説明しています。
 その変遷は万葉仮名に始まり、奈良時代、平安時代、鎌倉時代、室町時代を経て江戸時代に至ります。




カールグレンは、比較言語学と音声学の知見によって中国各地の方言音声や日本漢字音を比較対照して中古音の発音の推定に成功した。(17ページ)
 カールグレンはスウェーデンの言語学者です。
 このように、研究者が話す言語ではないことばを研究対象にすると、先入観がなくすぐれた業績をあげられるのかもしれませんね。
室町時代の日本語の音声を映し出す優れた資料は、ヨーロッパから来日したイエズス会宣教師が残したローマ字による日本語記述である。(132ページ)
 こちらもそうですね。先入観がないから「発音」を客観的に残せるはずです。
 しかし、母国語に無い現地の発音については、母国語に近い発音で記述してしまうという弊害もありますが。




 そして、前から気になっていた、いわゆる音読み・訓読みがなぜ日本語に存在するのか。
呉音は仏教集団、漢音は貴族集団というように、それぞれの社会集団内で伝承された。(170ページ)
 そして、その読みが保存されたまま、中世以降「民衆」に伝えられたのだそうです。
 しかし、他の民族、言語でもそのようなことがありそうなのに、なぜ日本語だけなのか? という疑問は解消されないように思います。




 また筆者は、英語の発音をカタカナに変換する「片仮名イングリッシュ」が問題であると指摘します。
初級外国語教育では今でも片仮名を使う。学習者はあれが耳と目に刷り込まれてしまう。(184ページ)
 これが「英語下手」につながっているとのこと。
 これに加えて「ローマ字」を学習することもその一因になっているような気がしますが。




※ 気になる表現
ちゃっぷい、ちゃっぷい。どんとぽっち。(33ページ)
 








関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

非公開コメント

カレンダー
01 | 2024/02 | 03
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 - -
FC2
最新記事(T)
手にとるようにわかる ブランディ… 2024/02/26
ストーリーブランディング100の… 2024/02/24
ブランディングが9割《ケーススタ… 2024/02/22
60歳からは脚を鍛えなさい 一生… 2024/02/20
ブレイクスルーブランディング 【… 2024/02/18
80歳の壁 2024/02/16
選ばれる会社になる!ブランディン… 2024/02/14
中欧の不死鳥 ポーランド不屈の千… 2024/02/12
涼宮ハルヒの憂鬱 2024/02/10
銀行を淘汰する破壊的企業(再読)… 2024/02/08
数値化の鬼 「仕事ができる人」に… 2024/02/06
図説 世界の外食文化とレストラン… 2024/02/04
ポーランドの歴史を知るための55… 2024/02/02
スカートと女性の歴史 ファッショ… 2024/01/31
ジェネレーティブAIの衝撃 【8… 2024/01/29
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

広告R
広告R
ブログ村PVランキング
プロフィール

ReadingBooks

Author:ReadingBooks
起きて、読み、走り、食べて、寝る。(※ 本などの写真・リンクは、Amazon.co.jpアソシエイト 及び Rakutenアフィリエイト を利用しています。)

ポチっとな
にほんブログ村 本ブログへ

人気ブログランキング
カテゴリ
死 (5)
UK (10)
USA (1)
酒 (8)
月別アーカイブ
広告R